象徴主義|象徴主義の精神世界と想像力

デッサンと言う礎|デッサンの描き方と基礎

象徴主義-象徴主義の精神世界と想像力

芸術って何だ!

■時代
19世紀後半

■主な場所
ヨーロッパ全域

■人物

■絵画の特色と様式
19世紀後半、アカデミズム絵画を否定する傾向は印象派とラファエル前派、象徴主義に顕著にみられる。
写実主義の目に見える世界を追求する主題を受け継ぐ印象派の傾向があり、逆に写実主義の主題に反発した象徴主義の傾向が見られた。
象徴主義は、人間の運命や精神性、夢や想像力、神秘性などを大事にし象徴的に表現しようとした。表現方法は装飾性や幻想性が強く、ヨーロッパ全域に広まる。
ラファエル前派は象徴主義の一派とみなす場合もあれば、切り離して考える場合もあるようだ。

■画家と特色

スイスのアルノルト・ベックリーン(1827-1901)
アルノルト・ベックリーン,101 Masterpieces (Annotated Masterpieces) 理想の世界観を追求した。写実的で緻密な描写で描かれた彼の絵画は、死生観を感じさせ、静寂で神秘的・幻想的な雰囲気がある。キリコやシュールレアリズムの画家達に影響を与えた。

[右図:101 Masterpieces (Annotated Masterpieces)Kindle版-amazon.co.jp]

ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ(1824-1898)
シャヴァンヌ,海辺の娘達,1879年絵画の特徴は、平面的で単純化された形で装飾的な処理をし、静寂で安定した構図、中間色を多用した色調である。その特色は瞑想的な雰囲気を生み出し、大画面の壁画に適しているとして評価が高い。パンテオンの壁画(1874-1878年)、ソルボンヌ大学の壁画(1887年)をはじめ、フランス各地に大画面の作品を残している。後にゴーギャン、ピカソ、ドニなどが影響を受ける。

[左図:海辺の娘達,1879年,複製商品-amazon.co.jp]


ギュスターヴ・モロー(1826-1898)

モロー作「オルフェの首を運ぶトラキアの娘」1865年 モローは聖書や神話を主題にして、異教的な寓意を引出し装飾を施した象徴的で幻想的な絵画を制作した。モローが制作したサロメ(キリスト教の新約聖書中のエピソードで、預言者ヨハネの斬首を求めた妖艶な美しい16才の王女)のような女性像は、オーブリー・ビアズリーなどの画家や世紀末芸術に大きな影響を与えている。1892年、モローはエコール・デ・ボザール(官立美術学校)の教授となったが、アカデミックな規範を押し付けることがなかったといわれている。モローの門下にはアンリ・マティス(1869-1954)、ジョルジュ・ルオー(1871-1958)という2人のフォーヴィスムの巨匠がいる。

[右図:「オルフェの首を運ぶトラキアの娘」,1865年,複製商品-amazon.co.jp]


オディロン・ルドン(1840-1916)

オディロン・ルドン「キュクロプス」1895-1900年 ルドンは、象徴主義の画家に数え上げられるが印象主義を批判していることから後期印象主義的な存在で見ると面白い。銅版画や石版画を学びんだ彼は、最初に版画家として創作していた。黒を最も本質の色と考えていて、黒の中に夢や無意識の世界を神秘的に幻想的に表現した。1890年代以降、草花やギリシア神話を主題にパステルや油彩による彩色画を制作するようになり色彩画家に転じる。その世界も神秘的で幻想的である。同時期に活躍した印象派が外側の世界を見続けたのと反して、彼は自分の内面を見続けた。

[左図:「キュクロプス」,1895-1900年,複製商品-amazon.co.jp]

■絵画様式のその後
象徴主義は、ラファエル前派と同様、その後のアール・ヌーヴォーなどの終末芸術運動へ影響を与え、20世紀の芸術に多大な影響を及ぼした。

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