クリップ | デッサンで使うクリップの使い方と特徴
デッサンで使うクリップとは
クリップは画用紙とカルトンなどの画板を固定するときに使用する道具です。主にデッサンでは取り回しが良い目玉クリップで固定します。他に資料を束ねたり、陳列したりするときに使用するので、必ず用意しておくべき道具です。
クリップの種類
デッサンなどの制作現場で主に使用されるクリップは『目玉クリップ』と『ダブルクリップ』です。それぞれに特徴があるので覚えておきましょう。
目玉クリップ
上図の『目玉クリップ』はバネ仕掛けで、つまみの丸い形状の中心に穴が開いています。別名『蛇の目クリップ』と呼びます。
デッサンでは主に画用紙や木炭紙をカルトンなどの画板に固定するときに使用されます。
このクリップが選ばれるのは、画用紙や木炭紙の表面を傷めずに画板にしっかり固定できるからです。扱いやすいバネの力なので、力を入れずにクリップの位置を変更することができます。
画用紙を画板に固定するときは、挟み口の幅が65mm程度の目玉クリップを使用します。これより小さなものは挟む力が弱いうえ、固定される範囲が狭まるため、固定箇所がはずれやすくなります。また65mmよりも大きい製品は制作上、邪魔になるだけなので使用しないようにします。
ダブルクリップ
上図の『ダブルクリップ』は、つまみの部分を折り返すことができるので、つまみ部分のかさばりを軽減できます。別名『ターンクリップ』『バインダークリップ』と呼びます。
同様のサイズの『目玉クリップ』と比較すると挟み込む力が強く、挟むときに接する面積が狭くなります。
そのため挟み込んだ画用紙に挟んだ痕が残りやすいので、画用紙を画板に固定するときには通常使用しません。
主にダブルクリップは資料をまとめたり、陳列したりするときなどに使用します。
また、野外などでイーゼルがないときには画板を身体に固定するときにダブルクリップは役立ちます。その際、画板の2か所に『ダブルクリップ』を装着し、紐(ひも)をクリップに固定して、首や肩に紐を通すことで画板を身体に固定します。この時に使用するダブルクリップのサイズは50mm程度がおススメです。
ダブルクリップは目玉クリップと同様にサイズが大きくなるのと比例して挟み込む力は強くなります。資料を束ねたり陳列したりする際には挟み込むものの厚みや強度に合わせたダブルクリップを選びます。
画板やパネルに画用紙を固定する方法
画用紙を画板やパネルなどに固定する方法はいくつかあります。適切な方法を選びましょう。
- 木製のパネルにパネルより大きな画用紙を用意し、水分を含ませた画用紙をパネルに水張りテープで固定する方法(水張り)
- 画板やパネルに画用紙を置き、画用紙の四隅を直接刺して固定する方法
- 画板やパネルに画用紙を置き、画用紙の四隅を目玉クリップで固定する方法
(1)の方法は主に水を使った描法を用いるときに使用される固定方法です。作品の表面が波打つことを防ぐために使用される方法で水張りと呼ばれます。
Youtube動画『失敗しない水張りの方法』
(2)の方法で画鋲などで刺して固定する場合、画用紙は必ず穴が開くし、力加減で四隅が損傷するので、おススメできません。
(3)の方法は最も簡単で確実に画板やパネルに画用紙を固定できます。目玉クリップは四隅を固定するために4つ使います。
クリップ-おススメの画材
日本クリノス 目玉クリップ 大 挟み口65mm 10個入り
- 形状:目玉クリップ
- サイズ:幅65mm
- 仕様:大10個入
- 挟めるコピー用紙の枚数:1~150枚
日本クリノス ダブルクリップ 超特大 挟み口50mm 10個入り
- 形状:ダブルクリップ
- サイズ:幅50mm
- 仕様:大10個入
- 挟めるコピー用紙の枚数:1~150枚