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マスキングインク | デッサンで使うマスキングインクの使い方と特徴

マスキングインクとは

マスキングインクは描写したくない部分を覆い隠すための道具です。主に水彩画で利用しますが、ドローイングに応用することもできます。マスキングされた箇所は絵具が入り込まず、乾いた後に剥がすことができます。

マスキングインクの原料

メーカーによって原料はさまざまなようです。アンモニアを含んでいる製品は臭いが強くなる傾向があります。

シュミンケ製…合成樹脂、(アンモニアを含んでいない)

ホルベイン製…ゴム・ラテックス、防腐剤、着色剤、(アンモニアを含んでいる)

マスキングインクの種類

主にマスキングインクはノズル付きのスティックタイプのものとノズルのない瓶入りタイプのものがあります。

Schmincke(シュミンケ) マスキングインク
出典:Amazon

上図はスティックタイプのマスキングインク(シュミンケ製)です。容器の先端に付いたノズルから、1ミリ程度の太さのインクを出してマスキングができるので、繊細な作業に向きます。


ホルベイン 水彩用メディウム マスキングインク W466 55ml
出典:Amazon

上図はノズルのない瓶入りタイプのマスキングインク(ホルベイン製)で、筆などを使用してマスキングをします。大きな面を覆い隠すにはスティックタイプよりも使いやすいです。マスキングした形状がそのまま画面に残るので、筆の形状などを工夫することで面白い効果が期待できます。

マスキングインクの主な使い方

スティックタイプのものはノズルを使って直接画用紙などへマスキング液を出して使用します。瓶入りタイプは、筆などを使用して保護する箇所をマスキングします。作業中、マスキングインクの蓋はこまめに閉めるようにして、固化するのを防がなければなりません。

筆を使用するとマスキングインクが筆を固めてしまうことにもなります。筆を使用する場合は石鹸水を用意するかマスキングインククリーナーを利用して筆が固まらないように洗いながら作業しましょう。

描画画面上のマスキング液は乾けば剥がすことができます。その結果、覆い隠した画用紙の色を残すことができます。白い画用紙に描く場合、明度の中で最も白いのが画用紙なので、ハイライトなどを表現するにはとても有効に働きます。

白い部分を残すのと同時に、マスキングした部分と描画した部分との境目のエッジを際立たせる効果も大きいです。

注意する点としては、乾いたマスキングを剥がす時に簡単に剥がせない場合があることです。このようなことにならないように、使用する画用紙とマスキングインクの相性をあらかじめ研究するとよいです。マスキングインクの重ね具合で剥がしにくさなどを解消することができます。

また、あまりにも薄い画用紙に使用すると、剥がす時に破れる場合があります。できるだけ厚口の画用紙でマスキングインクは使用するようにしましょう。

マスキングインク-おススメの画材

schmincke シュミンケ マスキングインク

●青い色のマスキングインクなので、剥がす時に便利です。
●ノズルから直接マスキングできるので筆は不要です。
●ノズルの先端の開口部は1mm。ゆっくり動かせば太く、素早く動かせば極細の線が描け、ダイナミックな線の表現が可能です。 
●使用量によって、1~3時間で乾きます。 
●指の腹でこするだけで簡単に取り除けます。 

ホルベイン 水彩用メディウム マスキングインク 55ml

水彩用マスキング液です。画用紙とは相性が良いです。水彩絵具で描画する前にこのインクで描いておき、絵の具が乾いた後に剥がすと描いた部分を白抜きにできる商品です。(55mlビン入りです)

本番前に何度か練習してから使用することをおすすめします。


ホルベイン 水彩用メディウム マスキングインクペンタイプ W469 25ml

表現力やテクニックの幅を広げる水彩絵具・水彩画専用のメディウム・シリーズです。水だけではつくれなかったさまざまな表情が生まれます。

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