記録された眼球運動|デッサンのポイントを探る

目がものを見るときの眼球の動きの軌跡をたどることが描写方法へつながる

デッサンと言う礎|デッサンの描き方と基礎

記録された眼球運動

デッサンのポイントを探る|デッサンの描き方と基礎技法

眼球運動から分かるデッサンへの道しるべ

このページでは、左図の文献『脳は絵をどのように理解するか』の紹介と共に書きすすんでまいります。

ロバート・L・ソルソ著『脳は絵をどのように理解するか』の159頁に掲載している二枚の写真は、ある少女と王女ネフェルティティです。その下の二枚はそれぞれの写真を見た時の眼球運動の軌跡です。

目が止まったところほど黒くなっており、点のような後を残して次の場所に目を止めていることが 伝わってきます。ここから読み取れることは、人の顔の特徴に関心が寄せられていて、軌跡だけを見ても人ということが分かります。まるで目の動きで顔を描いているかのようです。
この眼球の動きはどんな情報を得ようとしているのか、考えてみます。

特に移動が激しく、注視が多いところは、目、鼻、口、耳、と言えます。また、顔の輪郭も必ず一度は注視しているようです。輪郭の中でも形の変化があるところは多く注視しているようです。陰影の変化はそれほど多く注視しているようには感じられません。ただ、少女の髪の毛にはなぜか、多く注視しているようです。

この中から分かることは、複雑なものに集中的に眼球は動いて注視するようです。それも、何回も確認作業を繰り返しているようです。また、輪郭の形の特徴的な部分も同様ですが、複雑なもの以上には 多く確認作業を行っていないようです。そして、輪郭によって閉じられた中にだけ眼球の運動が見られ、外側にはまったく、関心がないようです。

王女ネフェルティティの場合、ほほのあたりのふくらみ、 陰影の変化にはほとんど関心がなく、眼球は動いていません。もしかしたら、陰影の変化をなくしても印象はほとんど変わらないのかもしれません。

少女の髪の毛には、それほど複雑でもないのに関わらず、多くの眼球の動きが読み取れます。考えられるのは、全体の陰影とは異質の光の反射をしている髪の毛の質感に目が注視しているような気がします。

このような実験から、デッサンをするにあたり、モチーフから得られる特徴だけを取り出して描いてみるとどのような絵ができあがるでしょうか。是非、一度実験的に描いて見ていただきたいです。

尚、文献『脳は絵をどのように理解するか』を併せてご精読いただければ幸いです。

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