| 絵画の傾向 |
主な人物と絵画への取り組み方 |
| 写実主義 |
ギュスターブ・クールベ【1819-1877】, ミレー【1814-1875】, ドーミエ【1808-1879】
写実主義は、現実のありのままを描こうとする一派である。それまでの理想化、空想化した歴史画や空想画にはないものを追求する。 |
| 印象主義 |
マネ【1832-1883】, モネ【1840-1926】, ルノワール【1841-1919】,
ドガ【1834-1917】
写実主義と同様の主題を受け継いではいたが、それまでの写実的絵画にあった技法では満足できず、よりリアルな絵画を志すために、筆触分割という技法を生み出すことになる。 |
| 新印象主義 |
スーラ【1859-1891】, シニャック【1863-1935】
印象派の感覚的な写実主義に対して、より科学的、理知的な原理を絵画に導入しようとした。 |
| 後期印象主義 |
ゴーギャン【1848-1903】,
ゴッホ【1853-1890】,
セザンヌ【1839-1906】
それまでの絵画制作の根拠が外界にあったのに対し、自分の内側に向かっていく。ゴーギャンの「印象派は自分の眼の周りばかりを探していて、思想の神秘的内部へ入り込もうとしない。」という言葉は、それを端的にあらわしている。新印象主義を含め、科学的根拠、形態の純粋性、色彩の純粋性、理論的根拠、内面的表現、などがこの時代の重要なキーワードになってくる。写実主義と縁を切った絵画は、2次元を強調する自己の本性に基づく表現へと出発する。
セザンヌは自然を「円筒、球、円錐」という基本的な形で捕らえようとした。後のキュビズムへ通ずる。
ゴーギャンは形や色を単純化し、3次元的表現よりも、2次元的表現を意識する。後のナビ派に影響を与え、フォーヴィズムへ通ずる。
ゴッホは自然を再現する色彩や形ではなく、自己の内面の感情を色彩、形態で表現する。表現主義に影響をあたえる。 |
| 象徴主義 |
シャヴァンヌ【1824-1898】,
ルドン【1840-1916】
人間の存在と生きる中での深い苦悩、その精神性を大事にし、人間の運命や精神性、想像力、神秘性を象徴的に表現しようと追及した。主題や表現方法は多様にあり、国際的な潮流になる。 |
| ナビ派 |
ドニ【1870-1943】,
ボナール【1867-1947】,
ヴァイヤール【1868-1940】
ゴーギャンに影響を受け、画面の二次元性の尊重と、造形要素そのものの表現力において、絵画表現の上での装飾性と表現性の二つの重要な特色をクローズ・アップさせる。 |
| フォーヴィズム |
マティス【1869-1954】,
ドラン【1880-1954】
20世紀絵画で最初に登場するのが色彩表現を中心とした「秩序」とするフォービズムであった。それは、人間の内的心情の表現であるゴッホのような表現主義的な信条と、ナビ派を通して継承されたゴーギャンの装飾性とが一つに結びつけられ、色彩の持つ表現力を極度に歌い上げようとしたフォービズムの美学であった。 |
| キュビズム |
ピカソ【1881-1973】,
ブラック【1882-1963】,
レジェ【1881-1955】
フォービズムが色彩表現を中心に絵画の変革を図ったのに対し、キュビズムは形態と構成における変革であったといえる。黒人彫刻、古代イベリア美術のプリミティブ(原始的)美術の影響を受けたデフォルメや、セザンヌの影響を受けた知的な構成が一つになったまったく新しい絵画を構築する。 |
| エコール・ド・パリ-パリ派と素朴派 |
特別な理念や美学に支えられる絵画運動や絵画様式に加わらずに、独自の表現を追及した画家たちが「エコール・ド・パリ」といわれる画家たちです。彼らは世界各地からパリにやってきて、抒情性の強い絵画作品を制作しました。
■「エコール・ド・パリ」に挙げられる画家には下にあるような特徴がある。
【素朴派】
アンリ・ルソー(1844-1910),モーリス・ユトリロ(1883-1955),ルイ・ヴィヴァン(1861-1936),アンドレ・ボーシャン(1873-1958)
日曜画家のような人で、ほかに職業を持ちながら絵画の制作活動をしていた画家である。彼らはアカデミズムの技巧的絵画表現が崩壊した20世紀において、新鮮な詩情を表現することで注目を集めた。広い意味での「エコール・ド・パリ」は素朴派を含む。
【放浪画家】
シャイム・スーティン(1894-1943),アメデオ・モディリアーニ(1884-1920),マルク・シャガール(1887-1985),藤田嗣治(1886-1968)
第一次世界大戦直前にパリに期せずして世界各地からやってきた放浪画家である。一般的に「エコール・ド・パリ」の画家は彼らを意味する。 |
| 抽象主義 |
カンディンスキー【1866-1944】,
ドローネー【1885-1941】,
クレー【1879-1940】,
モンドリアン【1872-1944】
絵画は自己を離れた現実だけを写し取る再現性から離れ、絵画は絵画の自律性が求められていた。抽象絵画の傾向を下記にあげる。
モンドリアンの抽象絵画は、自然を出発点として、それを一つ一つ変貌させながら自然の中に潜む根本原理としての抽象的構成を表現した。
カンディンスキーは造形的要素は自己の内面表現の手段と考え、絵画は自己内面の造形表現であった。
ドローネーは、外界の現実、内面の現実ともに否定し、色彩そのもの、造形要素そのものの表現力が主題であった。 |
| シュールレアリスム |
ダリ【1904-1989】,
ミロ【1893-1983】
シュールレアリストたちは、深層心理、無意識の世界を具現化した。その手法は、夢の中で見た映像を絵にしてみたり、偶然見えた形態を積極的に作品に取り入れてみたり、様々に生み出されていく。ダダイズムの影響が大きい。 |
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