デッサンと言う礎

デスケルの使い方

デスケルはデッサンや絵画制作で構図を探るために使用される道具です。デスケルの特徴を理解して使い方を覚えましょう。

デスケルとは?!

デスケルは絵画制作を補助する道具として考案されました。

デッサンや絵画の構図を決定する補助具として使われ、各部分の比率や傾斜角度の狂いなどの発見を助けてくれます。また対象物をどのようにおさめるかという直観力を養うことができます。

上図のデスケルは木炭紙サイズの構図を決定するときに利用されます。四角いプラスチックの板に木炭紙と同様の縦横の比率の形状が透明になっています。デスケルは制作する絵画の縦横の比率と同じものを使用しなければなりません。

デスケルという道具の利便性からわかるように絵画にとって縦横の比率はとても重要な絵画の特性です。この縦横の比率は絵画の構想を練るうえでの前提条件となります。

デスケルの基本的な使い方

デスケルは描く対象の構図を決めるために視点と対象の間に挟み入れます。その原理は下図のデューラー作『横たわる女を素描する人』をみればわかると思います。デスケルはこの図にある格子状の枠にあたるもので、図の格子状の枠に比べれば小型の道具になります。

デューラー作、横たわる女を素描する人
デューラー作『横たわる女を素描する人』

構図を決めて描き始めたら、目の位置がずれないように視点が固定されていることが図から理解できます。現実には、この図のように目の位置と格子状の枠を固定させて描く環境は考えにくいですが、デスケルを使用する場合、デスケルと視点の位置はできるだけ同じ位置で使用するように心がけましょう。

デスケルを使用し始めると、デッサン初心者の人は便利なので多用しがちになります。しかし、あまりデスケルに頼りすぎないようにしましょう。構図を見極める場合には非常にデスケルは便利ですが、形を決定する直観力を養うために、少しずつデスケルの使用を控えていくとよいと思います。より良い構図を吟味するためにはデスケルだけでなく、エスキースを行うことをおすすめします。

また、形を計測する道具は他にはかり棒がありますが、デスケル同様に多用することを控えて、おおまかな構図が決定した後は、形の確認作業で段階的に利用するようにしましょう。

デスケルやはかり棒を使うコツは、自分の感覚で描き進めていきながら、合間合間で客観的に見る時に使用することです。

デスケルのサイズ

デスケルのサイズ 対応用紙サイズ
デスケル B Bサイズ用 B版紙用
デスケル D 木炭紙用 木炭紙用
デスケル F6 F6号の規格寸法は=318x410mm
F0・F50は近似比率。
デスケル F8 F8号の規格寸法=380x455mm
F20は近似比率。
デスケル F10 F10の規格サイズ=455x530mm

デスケルは上で挙げたサイズの商品が主に販売されていて、自分が描こうとする絵画の比率に合ったデスケルが販売されていないことがあります。

そのため描こうとする絵画の縦横の比率のデスケルを自分で作る必要があります。その際、絵画の縦横の比率が分かっていれば簡単にデスケルを制作することができます。材料は丈夫な厚紙やプラスチック製の板などを使用するとよいでしょう。

デスケル制作のための絵画の縦横の比率

デスケルを自分で作ろうとするときは制作する絵画の縦と横の比率が分かっていなければなりません。この比率を出すのは簡単です。

木炭紙にデッサンを描こうとするとき、木炭紙のサイズが65×50cmの場合、長い方の辺を短い方の変で割ります。すると65÷50=1.3になります。これで50cm:65cm=1:1.3の比率であることがわかります。この比率を導き出すことで木炭使用のデスケルを制作することが可能になります。

例えば、横の長さが10cmの木炭紙用のデスケルを作る場合、縦の長さは10×1.3=13cmだとわかります。これで10cm×13cmの木炭使用のデスケルを作ることが可能になります。

では、B3画用紙用のデスケルを作る場合はどうでしょうか。B3画用紙の大きさは297×420mmです。長い方の辺を短い方の辺で割ると420÷297=1.414になります。これで297×420mm=1:1.414の比率とわかります。横の長さを5cmにしたB3画用紙用のデスケルを作る場合、縦の長さは5cm×1.414=7.07cmになることが分かります。これで5cm×7.07cmのB3画用紙用のデスケルが作れます。

このような比率の計算はデスケルづくり以外にも重要です。例えばエスキースなどで構図を決める際は比率を考慮しなければなりません。本番の絵画制作の前段階で、小さな用紙に構想を練る場合は制作する絵画の比率をあらかじめ算出しておくと良いでしょう。

デッサンの道具-目次