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配色の基本

色彩の明度と彩度をコントロールするために色の特性を理解しましょう。配色の基本やコツを理解して着彩に応用していきましょう。

配色では明度を無視するな

R









9.5









9









8









7









6









5









4









3









2









1
14 12 10 8 6 4 2 1 0

このマンセル表色系の色相Rの図を見ると純色であるRは彩度が14に位置し、明度が5に位置することが分かります。この色を白へ近づけたり、黒へ近づけたりすることで段階的に彩度が弱まっていくことが分かります。

Y









9.5









9









8









7









6









5









4









3









2









1
14 12 10 8 6 4 2 1 0

このマンセル表色系のYの図を見ると純色であるYは彩度が14に位置し、明度が8に位置することが分かります。この色に白や黒を加えた時、彩度の変化と明度の変化は色相Rと比べ知覚的に違うものになります。

ここで考えてもらいたいのは色相はそれぞれで明度と彩度に特徴があることです。絵画画面上で異なる色相を扱うとき、明度を調節しても彩度がアンバランスになったり、彩度を調節することで明度のコントラストが失われたりすることあります。

配色を考える時いろいろな問題に直面します。着彩の目的の一つとして、画面における色同士の関係を構築することがあげられます。そのためにも、それぞれの色の特性を考えて、色同士の相互作用をコントロールしましょう。

色彩のさまざまな問題を解決するためには、同系色の配色、類似色の配色、補色の配色などを利用し、色彩を調和させるようにしましょう。着彩をするとき、これらの方法を積極的に取り入れ、自分のテーマや目的のために試行錯誤していくことが重要でしょう。

色彩デッサンで役立つ用語

色相
色の三要素のひとつで、色相とは赤、青、緑のような色味のことを表します。
彩度
色の三要素のひとつで、色の鮮やかさの度合いを表します。
明度
色の三要素のひとつで、明るさを示す度合いを表します。 白は最も明度が高く、黒は最も明度が低いです。
純色
それぞれの色相の中で最も高い彩度の色を純色といいます。
明清色
純色に白だけを加えた色をいいます。明度は高く、彩度は低くなります。明清色と暗清色を合わせて清色といいます。
暗清色
純色に黒だけを加えた色をいいます。明度も彩度も低くなります。 明清色と暗清色を合わせて清色といいます。
濁色
純色に灰色(白と黒)を加えた色をいいます。色は濁ります。中間色ともいいます。
無彩色
無彩色とは、彩度のない色です。白、黒、及びその中間にある全ての灰色を指します。
有彩色
有彩色とは、彩度のある色です。色の3要素である色相、彩度、明度の特性を全て持っています。
同系色
色相環で隣り合った色の組合せ、たとえば赤と黄色の組み合わせなどです。赤とオレンジのように色相環で近ければ近いほど同系色の性質は強まります。
補色
ある2つの色を混ぜたとき、灰色(無彩色)になる色を、互いに補色の関係にある、といいます。 色相環上では、反対側にある色が補色の関係にあるといえます。しかし、補色の関係にあっても、絵具の場合、各色により明度や彩度が異なり、単純に2つの色を混ぜただけでは灰色にはなりません。 補色は、温度感(寒色、暖色)や感情など、色が与える心理作用でも相反する性質をもち、配色の上で重要な要素です。お互いの色相を強めたり弱めることができます。
バルール(色価)
バルールとは色の彩度や明度の対比によって生じる、画面の中における色の強さです。画面全体の中で目立っている色があると、その色は「バルールが高い」と言われ。画面の中で色の強さが間違っていれば「バルールが合っていない」と言われます。

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