デッサンと言う礎

マッスにおける表現描写

マッスにおける表現描写では平面の中で粘土細工をするように描くことがコツになります。そのコツが理解できればデッサンでの人体表現のレベルが上がります。

ニュアンスの意識から表現できること

マッスにおける表現描写図1-球体状のマッスと量感図1を見てください。皆さんにはどのように見えますか?手に乗る大きさですと、冷たく密度の高い球体に見えるでしょうか。

図2ではコンクリートの塊、あるいは軽石のような球体の雰囲気があります。

他にも感想があると思いますが結局単体で描いた場合、そのものを特定するだけのヒントといったものがなければ、何を描いたか、を判別することは難しいと思います。

マッスにおける表現描写図2-球体状のマッスと量感特にこのような抽象的なものになればなるほど相対的に質感や大きさを判別するヒントがなければ、見る者に訴える力がないといえます。今回はマッスという要素に絞っているため、その辺は割愛しますが、頭の片隅に置いておいてください。

あらためて図1ですが、先ほどよりも太く、黒い線で大胆に表現しています。そこには水っぽさも感じます。この球体の中で明度差が激しく、ガラス質のようなものも感じますし、ある程度の重さも感じるでしょう。

図2ですと、ざらざらしている感じを受けます。線と言うよりも、点描やスタンプか何かで描いた感じです。

これらを表現するためには何に注意するべきか、次に考えてみたいと思います。

マッスは粘土をこねるように

これらの球体のようにマッスだけでなく質感などをデッサンで描く場合、細かいディテールにこだわっていてはいけません。対象から感じられるマッスと大きな質感と明度を意識します。

そして、表現したい対象の質感、明度などを意識しながらマッスを描いていきます。マッス以外の要素はニュアンスとして筆先に伝え、量感を出すことに集中します。他の要素やそのディテールは後から考えるべきです。なぜならマッスは後からは表現しにくいものだからです。その他の要素は後からでも工夫できます。ただ、質感のニュアンスはマッスの表現と共に行うようにしましょう。そのとき描写する感覚は、粘土をこねて造形する感覚に近いものになります。

描くときの線は、対象によって変化させます。例えば線のスピードや大きさ、太さを工夫してみましょう。例えば、ゆっくりと、太く、くねくねした線で表現することがモチーフを表現する方法かもしれません。あなたの制作の狙いで人それぞれの表現になります。

それらは、カメラで撮った写真ではなかなか表現できるものではありません。そして、あなたが感じ、表現したいことはモチーフのみの本質ではないかもしれません。それはあなた自身を表現したものにもなります。

  1. マッスとは?
  2. マッスのニュアンスへ
  3. マッスにおける表現描写
  4. 前へ
  5. 記事TOP

デッサン描き方と基礎技法-目次