ペインティングナイフ | 油絵で使うペインティングナイフの使い方と特徴

このページの目次

ペインティングナイフとは
ペインティングナイフの特徴と種類
ペインティングナイフの使い方
ペインティングナイフ-おすすめ商品

ペインティングナイフとは

油絵で使用されるペインティングナイフは、ダイナミックな描写を可能にします。

画面へ絵の具を平滑に塗りこんだり、厚塗りしたり、エッジを活かすことができる描写は、絵筆では得られることのない効果があります。

画面にメリハリを与えるエッジや厚塗りの効果以外にも、描写された絵の具を押さえつけたり、エッジを活かした絵の具の除去、掻きとりなどにも応用ができ、その表現は魅力的です。

また、ペインティングナイフを使って、油絵の具をパレット上で混色させることができるので、量が少ない絵具の混色ではパレットナイフよりも使いやすいかもしれません。

ペインティングナイフの特徴と種類

ペインティングナイフの形状は、左官工が使うコテを思わせるような形状をしています。

ブレード（刃）の部分は、主に菱形を思わせる形状で、先端は丸みがあります。ブレード全体の厚さはパレットナイフより薄く、力を与えると柔軟に曲がり、形状を変えます。材質は主にステンレスや鋼などの金属製です。

ブレードの性質は溶接されたものよりも鍛造されたものの方が丈夫です。ブレードを曲げて曲面を活かした描画方法に耐えることができる製品を選ぶようにしたいものです。

質の悪いものは、先端の形状が描く際の力に負けて復元されないものや、すぐに折れてしまうものがあるので注意しましょう。

実際の製品を手に取ると、メーカーやシリーズにより、形状や硬さ、材質や製造方法などが異なっているので、自分の目的に合ったペインティングナイフを選ぶようにしましょう。

ペインティングナイフの使い方

ペインティングナイフの使い方は表現したい目的によって、多くの使い方が発見できます。

画面へ押し付けるブレードの角度や強さ、ストロークの方法が違うだけで描かれる表情が違います。

また、ペインティングナイフの形状や硬さの違い、絵の具に混ぜる画用液の量や質の違いで、同じ使用方法でも効果が違ってきます。

ペインティングナイフの主な使用方法

ブレード（刃）全体で描画する: ペインティングナイフを持ったとき、画面に接地させるブレード（刃）の面に油絵の具をのせて、画面へ描画します。その際、ブレード（刃）に必要な量の絵の具をのせ、画面へ平行に押し当て滑らすように描画します。バリエーションとしては、画面へ押し当てる角度や画用液の濃度によって、描画される効果が違ってきます。
ブレード（刃）のエッジで描画する: エッジの部分に絵の具をのせ、画面にエッジを押し当てて、鋭い線を描くことができます。鋭い線を引くときのコツとしては、画用液を多め混ぜた絵の具を使用することです。
盛上げる: ペインティングナイフで油絵の具を厚く描くことは絵筆で行うよりも容易です。その効果はそうでない部分と比べれば、物質的な強い画肌をもたらすことができます。マスキングテープと併用するとエッジの強い表現が可能になります。
スタンピングで描く: ブレード全体に絵具をのせて、画面へスタンプを押すようにして描くことができます。
削る: すでに描かれた画面の絵具をペインティングナイフのエッジを使って削って描くことができます。エッジ全体を画面へ直角に押し当て、盛上げられた絵の具を削ると、削られた部分と、残った絵の具の境界がはっきりしてメリハリをもたらします。
引っ掻く: 画面の絵具をペインティングナイフの先端で引っ掻いて描くことができます。
押し付ける: 画面に描かれている絵具の表情を変えるために、その上からナイフを押し当てて変化をつけます。