デッサンの描き方講座
デッサンの描き方講座は初心者が描いたデッサン練習の解説です。この講座にあるデッサンのプロセスを参考にして独自のデッサンの描き方を模索しましょう。
デッサンのモチーフ-目次
デッサンの描き方講座について
デッサンの描き方や絵画のスタイルといったものは人それぞれ違うもので、"こう描かなければだめ"といったものではありません。この講座の内容が、あなたが考えている描き方の理想とかけ離れていることは当然ありえることです。
この『デッサンの描き方講座』をひとつのデッサンの例として参考にしてください。そして、自分のスタイルを確立していただきたく思います。自分のデッサンのスタイルを確立し認めてもらうためには、最後まで描ききることが必要でしょう。途中であきらめず、失敗しても最後まで押し通す勇気のようなものが必要だと思っています。
鉛筆デッサンや木炭デッサンなどには多くの技法やセオリーというものがあります。セオリーの中には矛盾しているようですが"セオリーを無視して描こう"という考え方も含まれています。基本的な描き方を無視し、超越した表現をしよう!という思いがそこにはあります。
デッサンを描く中で大切なこと
デッサンの描き方やセオリー以上に大切なことは何なのでしょうか?
本来、絵画を制作するとき、描きたい衝動や、描く目的があるでしょう。デッサンをするときもこのことは同じことです。もし、デッサンは技法やセオリーを学ぶためのもので作品ではないという考え方があれば、できる限りその考えはやめた方がいいでしょう。
デッサンをするとき、本来持っているテーマや描きたいと思えるモチーフの良さや魅力をどのようにして見る人に伝えることができるのか考えることは重要です。また、描くモチーフが描きたいものと違っていても、描きたかったものとして置き換えて考えることも一つの考え方でしょう。中には抽象的表現の中の一部分としてモチーフを取り入れる場合もあります。
この"デッサンの描き方講座"の中では、描く過程に意識が行きますが、製作者の意識の変遷に注意してほしいと思います。
立体感を出すことや鉛筆の使い方は初心者は特に気になることですが、制作者が何を見せたいのか?そのために何をして、何をしないのか?などを考えることも大切です。
鉛筆の濃さによる描き分けと使い方について
鉛筆には、その濃さによる特性があります。10H~10Bまで種類があり、濃さも硬さもそれぞれ違います。はじめは3H~3Bくらいの幅の鉛筆をそれぞれ用意して使用すると良いと思います。それらの使い分け方を考えると何が正しいということはありません。
ただ、描きだしは軟らかい鉛筆の方が修正がきくので2Bや3Bくらいの鉛筆が使用される傾向があります。軟らかい鉛筆は濃く、柔軟な表現ができます。硬い鉛筆は薄く、硬い表情を与えます。
柔らかいものを描くときは軟らかい鉛筆を使用し、硬いものを描くときは硬い鉛筆を使用するとモチーフの表情に近づきやすいことが実際に試してみると分かります。
このように試行錯誤しながら自分独自の描き方を模索すると良いと思います。
そのためには、何度も何度も、色々な方法で鉛筆の特性を知る作業を行います。何かモチーフを用意して画用紙に3H~3Bくらいの幅の鉛筆でさまざまに描いてみましょう。
硬い鉛筆と軟らかい鉛筆を重ねてみたり、擦ってみたり、練ゴムで表情をつくったり、色々な可能性が広がります。鉛筆の可能性と限界を把握するのです。
それらの感覚を得て、モチーフに向かった時に適材適所で描いていけば良いのです。
デッサンの描き方講座の内容
デッサンの描き方講座の内容は特に優れている絵画制作の過程ではありません。また、絶対的な制作のスタイルではありません。
制作のスタイルはデッサンの基礎的なことを踏まえた上で自分自身で発見し確立していかなければならないことです。
このデッサンの描き方講座は、製作者がデッサンの制作スタイルを発見するための練習の過程のドキュメントです。
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