デッサンと言う礎

デッサン描き方と基礎技法

デッサンの描き方と基礎技法のコツやポイントとは何か理解しましょう。さらにデッサンの基本的な描き方や練習方法を身につければ独自のデッサンや絵画制作の能力が発展し、造形の見方やセンスを高めることができます。

デッサン描き方と基礎技法-目次


デッサンの描き方を高める練習とコツ

デッサンの描き方や基礎技法は、あらゆるジャンルで通用する造形の言語です。

絵画を描く上でもデッサンは重要なものです。しかし、デッサンを習っていても、何故うまくいかないのかがわからない。わからない所がわからないので、改善ができない。また、デッサンの基礎技法も知らず、描き方は人のまねで自分だけの独特のものがない。そのような人が多くいるのが現実です。そういった方や初心者には、デッサンの描き方へつながるコツやポイントを理解し練習することをおすすめします。

現在、多くの参考書や絵画教室、カルチャーセンターなどで初心者を対象にしたデッサンを学べます。 しかし、そこではなかなかデッサンが効率的に描ける要素や、練習のコツやポイントを公にはしないものです。 悪い時には、教師特有の描き方を教えている場合があります。その時、確立された教師の描き方を否定するのは難しいでしょう。

しかし、自分独自のデッサンを身につけるには、そのような血や骨にならない他人の練習方法や描き方を自分なりのものに変えていかなければなりません。そのためにはデッサンを描くときに、ある決まりきった要素を駆使することが必要です。それがデッサンを描くためのコツやポイントとなります。独自のデッサンを習得するには、実際にそれらの要素を理解して練習することが必要です。次第に独自の練習方法や描き方が生まれ、デッサンを上達させるコツやポイントが理解できるようになります。

鉛筆デッサンで最低必要な画材3点

画用紙(サンフラワーM画用紙)

多くの画用紙がある中で、デッサン初心者に一番おススメできる画用紙は、サンフラワー画用紙「M画」です。画用紙の表面に凹凸の無いケント紙などもありますが、ケント紙などの凹凸のない用紙は細密デッサンで活躍するものの初心者がデッサンを学ぶうえではおススメできません。

■用紙の性質
サンフラワー画用紙には厚さ(1平方メートルあたりの紙一枚の重量)の違う「A画」(157g)と「M画」(205g)の2種類があります。どちらも中性紙で中目程度の紙の肌理を有していて、M画の方が肌理は若干ハッキリしています。純白に近い色です。


鉛筆(三菱鉛筆ハイユニ)

デッサンを描く際に使用する鉛筆は、思い通りの色合いを演出したり、描く上で折れることのない品質の良い高級鉛筆になります。そのため値段も高いので、良いメーカーの鉛筆を選ぶ必要があります。ここでお勧めしたいのは三菱鉛筆のハイユニです。通常の三菱鉛筆に似ていますが、鉛筆の端に金色の輪が装飾されているのがハイユニで、ないのがユニと呼ばれるものです。ハイユニはアーティストのために開発された鉛筆でデッサンでの描き心地は抜群です。

■高級鉛筆ハイユニの22硬度セット


練り消しゴム(バニーイージークリーナー)

練り消しゴムは、鉛筆デッサンだけでなく木炭デッサンでも活躍する消し具になります。主にデッサンではプラスチック消しゴムのような硬い消しゴムを使用することはあまりありません。柔らかで練りやすく、紙面を傷めずに滑らかに消すことができる練り消しゴムを使用しましょう。


初心者のためのデッサン参考書

デッサンの基本 (ナツメ社Artマスター)

『デッサンの基本 (ナツメ社Artマスター)』は、当サイトを経由して2009年から2018年の間、10年連続amazonで一番売れた初心者のための鉛筆デッサン指南書です。

2009年7月に出版された参考書で、初心者が鉛筆デッサンの描き方と基礎を学ぶ本として定番化しています。

美術大学受験の準備やこれから絵画を学ぶという人にとっても、バランスのとれた良い参考書だと思います。

全体的に的を射た解説で、参考作品を多く掲載し好感が持てます。また、作家の作品と言葉を取り上げ、絵画の魅力を伝えてくれます。

今まで読んだ参考書の中では、特におススメできる一冊です。

デッサンを学ぶ中で見える現代の美術教育

現在日本では、芸術というものを純粋に理解していかない潮流があります。例えば、商業的利用価値のない芸術作品は排除される傾向にあります。芸術が純粋に市場に加わるのは簡単ではありません。例えば素晴らしいと感じた無名の作家の絵画を何万円も出して多くの人はなかなか購入が出来ないでしょう。

しかし、我々日本人は、何万円も出して海外旅行へ行き、高級料理を食しております。 このような日本の構造や価値観は簡単に変わるものではないですが、芸術の力がわれわれ日本人の構造、価値観を揺さぶっていければと願っております。

そのためにも、絵画や造形の言語ともいえるデッサンを多くの人が学習するのが重要と考えます。

現在、様々な教育機関では、芸術を理解するための基本となるデッサンの基礎さえ、簡単に入手できないくらい閉塞的です。そこで今後の日本は人間の表現方法の一つである造形を学ぶため、基本であるデッサンを大きく開放していかなければならないと考えます。

この考えの反論として、「個性を潰してしまう。」「考える力をつけられない。」「専門機関で学べばいい。」という意見があげられます。

しかし、小説家を例にすれば、小説家が文章を書く基礎なくして、どうやって個性を身につけられるでしょうか!?言語なくしては個性を身につけるのは難しいでしょう。私たちは、考える言語を駆使し自分自身の人生によって個性を育んでいるのです。絵画や造形も同様に、デッサンという言語を駆使し、独自の個性のある作品を育んでいかなければなりません。また、誰もが本を読むように、造形、絵画を読めるようにデッサンを学習するのが大切です。

更に、デッサンを提言する理由として、デッサンという考える言語なくしては、表現の取捨選択は難しいといえます。つまり、絵画などあらゆる造形を作り出すとき、私たちは基本となる言語なしでは、デタラメな表現にならない作品をつくり続けてしまいます。そして、芸術において閉塞的な日本の教育では、基礎的要素を明かさないので、なぜ表現したい事が表現できないのかを理解できないまま、「わからない所がわからない」状況を生み出しています。これは、鑑賞する場合にも影響を及ぼします。

例えば造形の基礎知識なしに、無名の作家の絵を自信を持って購入する市場をどうやってつくりあげられるでしょうか? そして、この問題はもっと深刻な事が起こります。「わからない所がわからない」それに気づいて高いお金を出し入学した専門的な学校で学習した結果が、教師の表現方法にすりかえられてしまう事は少なくないのです。

造形を学ぶ学生にとって「わからない所」は、造形の基礎的要素であることが多く、それは誰もが取捨選択できる普遍的な造形の言語です。それらの言語は、造形を構成し、生活を構成し、人生を豊かにしていけるものです。

まずは、デッサンの基礎的要素を理解し練習していきましょう。それは、文章の書き方を練習するように、デッサンの要素を練習していきます。やがて作文を書いたり、論文を書いたり、小説を書くかのように、デッサンの描き方が身に付くと思います。

その結果、造形のみならず、日常の考え方や、物理的にも心理的にも"もの"の見え方がより良く変化すると思います。

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