絵筆(油彩画用)の使い方
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絵筆の使い方
通常、油絵を描くための絵筆はブタ毛を中心に使用し、根元から穂先全体を使用します。
剛毛の硬いブタ毛は、油絵の具の強さに負けず、基底材であるキャンバスにすりこんだり、盛り上げたりすることに適しています。ブタ毛の弾力性や筆の復元力がその描写には欠かすことができません。
軟毛でできた軟らかい筆は、繊細な描写やグレージングなどで使用されます。グレージングは描かれた絵の具の上へ薄く塗られることで色彩の微妙な変化を表現することができます。
絵筆の持ち方と描写
絵筆の持ち方は意図によってさまざまに違ってきます。構図を線などで描こうとすれば長めに、画面に対して垂直に近く持つことになるでしょう。
構図が決まり面を描こうとする時は、画面に対して絵筆を短めに平行に近づくように持つようになります。
絵筆の使い分けの方法の例
- 下地…ブタ毛でできた刷毛などを使用します(市販のキャンバスをそのまま使ってもよい)。
- 下描き…刷毛、太目のラウンド、太目のフィルバード、ファンブラシなどを使って構図や色味、コントラストをつけていきます。絵筆は比較的多めの揮発性油で溶いた絵具を、素早く画面全体に薄塗りで描かれます。
- 中描き…フラット、フィルバード、ブライトなど用途に応じてさまざまに使います。絵の具を厚く描いたり、薄く描いたりするメリハリをつけて描いていきます。下描きよりも乾性油が多く含まれ、硬めの絵の具をキャンバスへ乗せるように描いていきます。
- 仕上げ…細目のラウンド、面相筆などで細かな部分を描いていきます。