電球-鉛筆デッサン描き方
電球の鉛筆デッサンは、デッサンの練習のドキュメントです。このデッサンの制作過程を参考にして独自の描き方を模索しましょう。
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モチーフの電球と画材
【サイズ】F5(352mm×273mm)
【材料】画用紙[HOLBEIN,DRAWING BOOK F5,No.30A-2,205g/㎡,R画用紙、中性紙、厚口]、鉛筆、練り消しゴム、プラスチック消しゴム、サッピツ、ティッシュペーパー、はかり棒
【制作時間】4時間
【制作者】G.K
電球-鉛筆デッサン描き方・制作過程4時間
電球-鉛筆デッサン描き方・制作過程1…30分経過
このデッサンでは、F5サイズの画用紙を使用します。
画像からは分かりずらいですが、画用紙の中心がわかるように、十字に線を引いてから描きはじめています。
電球は、画面の中心よりも右へずらして配置し動きを与えています。構図については動画の構図のヒントをご覧ください。
描きはじめは2Bや3Bくらいの軟らかい鉛筆を使用し、実物の電球よりも、一回り大きく描いています。
電球の形状は左右対称のシンメトリーです。円柱や円錐の描き方を参考にして、左右が非対称にならないように描いていきます。
画用紙を回転させて描いている電球を垂直にすると形に狂いがないか確認することができます。
画面の中の暗い色には、3Bから6Bくらいの鉛筆を使用していますが、今回のモチーフのガラスと金属の質感を出すためには、軟らかい鉛筆で明度を作りながら、硬い鉛筆で質感を与えるように軟らかい鉛筆の描写の上から重ねて描いていく手法などがとられます。
電球の明るい色に軟らかい鉛筆を使用する場合も、モチーフの硬質で光を反射する質感を表現するために、時折、硬い鉛筆を使用して、質感を表現していきましょう。
この辺の鉛筆の使い方はさまざまですが、硬い鉛筆で明るい色から徐々に軟らかい鉛筆に移行して暗い色を重ねて描いていくこともできると思います。
また、軟らかい鉛筆の描写に質感や明度を整えるように、硬い鉛筆でハッチングすることも可能だと思います。
電球-鉛筆デッサン描き方・制作過程2…1時間経過
この電球というモチーフは、光を反射したり、透過するため、通常人物デッサンで行うような明暗法以上に複雑です。
電球は光の反射と透過の変化、周囲の映り込みなどをよく観察するともに、何が手前で何が奥にあるかを常に意識し描く密度を変化させる必要があります。
電球-鉛筆デッサン描き方・制作過程3…1時間30分経過
電球全体の形状が表現されてきたら、光、反射、映り込みを描くためのベースになる明暗を描いていきましょう。
この段階では、電球のガラス全体の明度が明るすぎるので早めに明度をモチーフに近づける必要があります。
このとき、電球は白いという固定観念があると、なかなか明度を低くすることができずに明るく表現してしまうので気を付けましょう。
電球-鉛筆デッサン描き方・制作過程4…2時間経過
電球のガラスの厚みを感じさせるところは電球の回り込む箇所です。回り込みの箇所で電球の内側にある白い塗装と、外側の塗装していないガラスの厚みが分かります。
このモチーフの場合、周り込みで見えるガラスの厚みは光を反射しないので、黒い線が電球の周囲を囲んでるように見えます。
電球-鉛筆デッサン描き方・制作過程5…2時間30分経過
電球の明暗のベースが貧困なため、うまく質感表現ができずに苦しんでいるようです。
電球の光の反射をしっかり表現するためにも、早めに電球の明暗のベースを確定させるべきです。
この時ベースとなる明暗は表現しようとする明暗よりも若干明るめに設定するべきでしょう。
そのベースの上からさらに描写することで質感表現ができ、密度を上げることができます。
電球-鉛筆デッサン描き方・制作過程6…3時間15分経過
先ほどの段階より、あまり進んでいないように見えます。
この大きな要因はモチーフの明暗表現が未熟だったことにあると思います。
電球-鉛筆デッサン描き方・制作過程7…4時間経過
最後45分では、電球の明度が明るすぎたのを修正しようと積極的に描写していきました。
この時、もう少し硬い鉛筆を使って描いていけたら、電球の質感を表現できたと思います。その場合、本来の電球よりも一段階明るいベースを描いておくとよいと思います。
本来なら、もっと早めに電球を描写するためのベースを作る必要があったと思います。
最終的に本来の電球よりも暗く、電球のガラス質があまり感じられない状態で終了しました。 以上が電球-鉛筆デッサン描き方・制作過程の解説になります。
【終了画像】>>>電球-鉛筆デッサン