球体を透視図法で描く
球体を透視図法で理解するうえで半球体を利用します。球体は線で描けば円でしかありませんが、半球体では遠近感を感じることができます。
球体の特徴
球体の輪郭を線で描いた場合、平面的な円になるので遠近感を感じることはできません。
通常、球体を描く際は陰影法で描くので平面に見えることはありませんが、ここでは線によって立体感のある球体を感じさせる方法を考えてみます。
球体と透視図法
左側の球体は先ほど述べたように、単なる円に見えるので平面的です。
しかし、右側のように楕円形を描いただけで球体を感じさせることができます。
この要因には以下の3つが考えられます。
- 曲線が球体の形状に沿って引かれている。
- 曲線による図形の変化が遠近感を感じさせる。
- 楕円が一点透視図法を想起させる。
球体を描くときのタッチの方向性は【1】のように球体の形状に沿うのがオーソドックスな方法として知られています。
【2】と【3】については以下を参考にして検証してみてください。
サッカーボールを見てもらうと分かるように、六角形と五角形で形成された球体は模様の変化でなだらかに奥へ回り込むことが感じられます。
半球体と透視図法
半球体も球体と同様に、単に輪郭を描いただけでは平面的で半球体には見えません。
ただ、右側のように斜めから見ると、真横から見るのと比較して、立体感を感じることができます。
球体が半分になり、一点へ収束する図形として認識することができれば、遠近感を感じやすいと考えられます。