円柱を透視図法で描く
透視図法で円柱を描くには直方体と円の描き方を理解する必要があります。円柱は透視図法のなかでも難しいですが、必ず描けるようになってください。
実際に描いた円柱のデッサンは下記のページをご覧ください。
円柱を透視図法で描く[YouTube動画]
透視図法による円柱の描き方について解説している動画です。
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円柱のモチーフについて
ここでは正円の円柱をモチーフにして透視図法で描きます。
直方体と円柱の大きな違いは、円柱の側面がなだらかに変化することです。
なだらかに表面が変化すると面の移り変わりが分かりづらいので、透視図法を理解したうえで表面をしっかり観察して描くことが求められます。
このページでは、しっかり透視図法による円柱の描き方を理解してください。
【参考-デッサンの描き方講座】鉛筆デッサン-トイレットペーパー
正円の特徴
円柱を描くためには、正円の特徴を理解する必要があります。
図のように、円は正方形の中におさまり、円の中心点は正方形と同じ箇所にあります。
正円を真上から見たとき、円の中心を通る両端部を結んだ線(直径)と、曲線上の端部を結ぶ最も長い線は同一です。
しかし、斜めから正円を見たとき円の中心は奥へ行き、直径は曲線上の端部を結ぶ最も長い線ではなくなります。
円は見かけのうえで楕円になり、楕円のなかで一番長い線は、直径より手前に生じます。
この楕円にある一番長い線を長径と呼びます。
長径は見かけ上の楕円の中心を通り、楕円は長径の線を境に対称の形になります。
一点透視図法で円柱を描く
一点透視図法による円柱の描き方
- 上面と底面が正方形の直方体を一点透視図法で描く。
- 上面と底面の中心点を割り出して、補助線(緑線)を引く。
- 補助線(緑線)と直角に交わる直径(赤線)を引く。
- 直方体の上面と底面のなかに楕円を描く。
- 楕円の中に長径(青線)を引き、直径よりも長径の方が手前にあることを確認する。
- 上面と底面の長径の端部を結んで輪郭線(紫線)を引く。
一点透視図法で描く円柱は直方体の一点透視図法と正円の特徴を理解していれば描けると思います。
この描き方を参考にして効率の良い描き方を研究してみてください。
二点透視図法で円柱を描く
二点透視図法で描かれた円柱は上の図のようになります。
円柱を二点透視図法で描くには、この図のように、直方体の二点透視図法を応用します。
二点透視図法による円柱の描き方
- 正方形の面を持つ直方体を二点透視図法で描く。
- 直方体の中心点を割り出して、中心線(緑線)を引く。
- 緑線と直角に交わる直径(赤線)を引く。
- パースのついた正方形のなかに楕円を描く(緑色の中心線を境にした対称の楕円)。
- 楕円の中に長径(青線)を引き、直径よりも手前にあることを確認する。
- 長径の端部同士を結んで輪郭線(紫線)を引く。
この描き方は最もオーソドックスで失敗しない方法だと思います。
ほかにも描き方はあると思うので研究してみてください。