木炭の芯抜きの使い方 | 木炭デッサンで使う芯抜きの使い方と特徴
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木炭の芯抜きとは
木炭の芯抜きは木炭デッサンで使用される木炭の芯を抜くときに使用される道具です。木炭の芯は画面を汚してしまう原因になるので取り除く必要があります。
木炭の芯とは
木炭には幹を割って炭化したものと、枝を炭化したものがあります。枝を炭化した場合、枝の中心部を貫く道管部分(水分や養分が通る管)に木炭デッサンに不向きな性質の炭が生じます。この部分を“木炭の芯”と呼びます。
下図木炭の右側にある円の中心部分が芯です。
最も利用されるヤナギの木炭は枝を原料にして作られているので芯があります。ヤナギは木炭デッサンには欠かすことができないので、必ず木炭の芯の抜き方は覚えなければなりません。
木炭の芯抜きの特徴
木炭の芯を抜くためには市販されている『木炭用芯抜き』を用意します。
市販されている”木炭の芯抜き”は210mm~215mm程の長さがある2本の芯抜きです。
画像の下の金色の芯抜きはステンレス製で弾力が強く、片側がらせん状にねじれて先が尖っています。細くて弾力が強くないと木炭の芯は抜けないので、軟らかく太い針金などでは代用できません。
画像の上の芯抜きは柔軟性のある細いワイヤーにブラシが付いています。ブラシが付いていない方から木炭の中心に差し込んで使います。
木炭の芯抜きの使い方
細軸以外の木炭の芯を除去する場合は2本の芯抜きを使用し、細軸の木炭にある芯を除去する場合はワイヤーの芯抜きだけ使用するようにします。
図1の一番上は中軸の木炭の断面を表しています。中心を左右に貫く灰色のラインを木炭の芯と見立ててください。
芯抜きの使い方第1工程
最初に図2のように硬くとがっているステンレス製の芯抜きを芯の中心に突き刺して貫通させます。木炭の中には節があり貫通しにくい場合があるので、その時は木炭を回転させながら貫通させましょう。
この工程はワイヤーの芯抜きを貫通させやすくするための作業なので、芯を完全に除去することが目的ではありません。
場合によって、貫通できなくて木炭が折れることがあります。そのような木炭も芯は取り除いておきましょう。短い木炭も必要になるので大切に保管しておきます。
芯抜きの使い方第2工程
第一工程で貫通した穴へ図3のようにワイヤーの芯抜きをブラシのない方から差し込んでいきます。
差し込んだ木炭の反対側からワイヤーが出てきたら引き抜きます。ブラシが細かい木炭を除去していきます。
この作業をもう一度行い、粒子の細かい木炭の芯をできるだけ除去させます。
最後に、木炭を立てトントンと硬い部分にあてて、木炭の粉を落として完成です。
念入りに、息を吹きかけて、さらに細かい木炭の粉を落としても良いでしょう。
慣れていけば約2、3分ほどで作業は完了すると思います。
細軸木炭の芯を抜く方法
細軸の木炭は貫通させる穴が非常に狭いため、図4のようにワイヤーの芯抜きだけを使用します。
この時ブラシを木炭に通すことができないので、ワイヤーの部分だけを差し込んだり引き抜いたりして芯を取り除きます。
最後に、木炭を立ててトントンと硬いところにあて、木炭の中にある木炭の粉を落として除去します。
下図は、エレキギターのワイヤーの弦を、細軸の木炭に刺して芯を抜いています。ワイヤーを出し入れすることで、ブラシがなくても木炭の芯を抜くことができます。
木炭は、決して下図の下にある木炭の状態で描くことがないようにしてください。 下図の上にあるように木炭の先端は楔形(クサビ形)にカッターで削って描きます。
削られてできた木炭の大きな面を使って、優しく描写していきましょう。
YouTube『木炭の芯抜きの使い方』の動画
木炭の芯抜き-おススメの画材
木炭芯抜き
この芯抜きは錆びづらく丈夫なステンレス製です。芯を抜く際によじれたりせずしっかりと差し込むことができます。
- 太・細の2本組
- 本体サイズ(約):全長215mm