デッサンと言う礎

コンテ | デッサンで使うコンテの使い方と特徴

コンテとは

コンテはスケッチやクロッキーなどで使用される描画材で、鉛筆と木炭の中間くらいの硬さがあります。1794年頃にフランスのニコラ・ジャック・コンテによって発明されました。

コンテは天然の白亜や黒鉛、酸化鉄などの粉末状の顔料に、粘土やワックス、油脂などのバインダーを加えて棒状に加工するなどして開発されてきました。

現在、流通しているコンテは天然顔料(酸化鉄、カーボンブラック、二酸化チタン)、粘土(カオリナイト)、バインダー(セルロース、エーテル)から製造されていて油性分はありません。

コンテ・ア・パリ カレコンテ
出典:楽天市場

コンテの形状は上図のような約6mmx62mmの角柱や円柱の棒状に作られたものがあり、木材で保護された鉛筆状のものもあります。

色の種類は豊富で、白や黒、赤褐色だけでなく、さまざまな色のコンテが作られています。

粘り具合や硬さは顔料の質と加工方法によって調整され、鉛筆と木炭の中間ほどの粘りと硬さがあります。

描画の特性は画面上で良く伸び、描画部分はしっとりとした質感があります。描かれた部分を完全に消すことは困難なので即興的な使用方法に向いています。

コンテとハードパステル

コンテに似た商品にはハードパステルがあり、これをコンテパステルなどとも呼びます。

ハードパステルのバインダーには、アラビアゴム、トラガカントゴム、メチルセルロースが使用されコンテと異なります。ワックスや油分がないのでコンテと併用しても違和感はないと思います。

余談ですが、バインダーを薄めることでソフトパステルは作られています。

コンテの使い方

角柱や円柱の棒状に固められているコンテは側面を使って幅広く描くことが容易です。

角柱のコンテの場合、エッジを利用した線も描写することができるので、回転させて線と面を一筆で容易に表現することもできます。

コンテは定着力は強くないものの粘りがあるので鉛筆のように簡単に消すことができません。この定着力と粘りの性質を活かすにはある程度凹凸のある画用紙を利用するようにします。

画用紙に描かれたコンテの粒子は完全に定着していないので、指や布などで伸ばして深みのある表現をすることができます。

このような適度な伸びと定着力があるコンテはクロッキーやスケッチなどの即興的な描写に適していると思います。鉛筆状のコンテも併用すれば、対象の印象を素早く記録する描画材として鉛筆よりも優れているかもしれません。

白いコンテを活用するために、有色の画用紙を基底材にする方法もあります。画用紙の色を中間の明るさに設定した場合、明部を白で、暗部を黒で描くことで空間が表現できます。

下の画像はレオナルド・ダ・ビンチ作『聖アンナと聖母子と幼児聖ヨハネ』です。キャンバスに貼られた赤褐色の紙に木炭と白黒のチョークで描かれた作品です。

レオナルド・ダ・ビンチ『聖アンナと聖母子と幼児聖ヨハネ』1499-1500
『聖アンナと聖母子と幼児聖ヨハネ』1499-1500

最終的にコンテで描かれた作品はフィキサチーフ(定着液)で描画部分を画用紙に定着させ、保存するときにはパラフィン紙を描画面に敷くようにします。

コンテには油性分はないので、オイルパステルやサクラクレパスなどの油性分を多く含んだ画材とは基本的に相性はよくありません。

コンテ-おススメの画材

通常コンテと呼ばれる画材はコンテ・ア・パリが販売しているカレ・コンテです。カレ・コンテは白や黒、赤褐色以外にもカラーが豊富で、同メーカーのソフトパステル、パステルペンシルと併用ができます。

併用する場合は、描画材の固さ、色の伸び、色の定着具合に注意して扱い方を研究する必要があります。

コンテ・ア・パリ カレコンテ(スケッチ)単色12本

スケッチ用に開発されたコンテです。 スケッチによく使われる赤茶系、グレー、黒茶系が揃い、ブラックとホワイトは3種類の硬度があります。


コンテ・ア・パリ カレコンテ カラー (ポートレート)12色

厳選された良質な顔料から作られていて、ポートレート用に厳選された色が揃っています。

参考サイト

  • フランスの鉛筆,鉛筆と日本の鉛筆工業の歴史,2020年05月06日閲覧.
  • コンテ,コトバンク 朝日新聞社,2020年05月06日閲覧.
  • パステル,コトバンク 朝日新聞社,2020年05月06日閲覧.
  • カレ・コンテ,バニーコルアート株式会社,2020年05月06日閲覧.

参考文献

  • 「絵画表現のしくみ 技法と画材の小百科」美術出版社、2000年

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