写実主義-バルビゾン派とともに
西洋絵画の歴史・美術史|芸術と絵画史
このページの目次
写実主義の主な人物
時代
1830年から1870年頃
主な場所
フランス
主な人物
- ギュスターヴ・クールベ(1819年6月10日 - 1877年12月31日)
- オノレ・ドーミエ(1808年2月26日 - 1879年2月10日)
- ジャン=バティスト・カミーユ・コロー(1796年7月17日 - 1875年2月22日)
- ジャン=フランソワ・ミレー(1814年10月4日 - 1875年1月20日)
- テオドール・ルソー(1812年4月15日 - 1867年12月22日)
- シャルル=フランソワ・ドービニー(1817年2月15日 - 1878年2月19日)
- トロワイヨン
- ディアズ
- デュプレ
バルビゾン村で集ったバルビゾン派
写実主義の絵画の特色と様式
[ギュスターブ・クールベ,The Stone Breakers]
写実主義は、現実のありのままを描こうとする一派です。
それまでの主観的で理想化した歴史画や空想画にはない自然で客観的なものを追求します。
代表する画家は、ギュスターブ・クールベ(1819-1877)やドーミエ(1808-1879)、バルビゾン派のミレー(1814-1875)などがいました。
ギュスターブ・クールベは、理想化、空想化した新古典主義やロマン主義などのアカデミック絵画を否定しています。
クールベは、画家は現実に見えているものを忠実に描かなければならないと考えていました。
ドーミエは、時代と共に生きることを信条とした風刺画を描いています。
農民の姿を描いたミレーがいるバルビゾン派はそれまでにない風景画を描いています。
写実主義は、農村や都会の日常生活や風景を主題にし、ありふれた世界を絵画として見事に写し出していきました。
19世紀中頃、ギュスターブ・クールベやバルビゾン派の写実的絵画は写実主義の頂点に達したと考えられました。
[ミレー,晩鐘,1858-59年]
写実主義の絵画様式のその後
写実主義の主題は印象派へ受け継がれていきます。
印象派は、写実主義絵画の技法ではありのままの世界を表現することができないと考え、筆触分割という技法を生み出していきます。