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芸術の意味、定義とは?

芸術と絵画史|デッサンと言う礎

芸術の意味!?辞書に芸術の定義は何て書いてあるのか?

『美学事典』による芸術の定義

『美学事典』 著者:佐々木健一 出版社:東京大学出版会
芸術の定義

人間が自らの生と生の環境とを改善するために自然を改造する力を、広い意味でのart(仕業)という。そのなかでも特に芸術とは、予め定まった特定の目的に鎖(とざ)されることなく、技術的な困難を克服し常に現状を超え出てゆこうとする精神の冒険性に根ざし、美的コミュニケーションを指向する活動である。この活動は作品に結晶して、コミュニケーションの媒体となり、そのコミュニケーションは、ある意図やメッセージの解読というよりも、その作品を包越性として伸びという充実相において現実化する体験となるのが、本来のあり方である。およそ文化現象は、政治や宗教を見てもわかるように、時代や場所によって、その形態や機能を変化させる。それでもなお、文学、音楽、造形美術(絵画、彫刻、建築、デザイン)、演劇、舞踊、映画などが、現在われわれが理解している芸術の諸分野であり、これらは多様な文化圏を通じて、相当普遍的な存在性が認められる。その具体的な現象のうえで見るならば、芸術とはこれらの総称、類概念である。

『美学事典』 著者:佐々木健一 出版社:東京大学出版会より引用。
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『新明解国語辞典第5版』による芸術の定義

新明解国語辞典第5版 著者:金田一京助 発行:三省堂

げいじゅつ【芸術】
一定の素材・様式を使って、社会の現実、理想とその矛盾や、人生の哀歓などを美的表現にまで高めて描き出す人間の活動と、その作品。文学・絵画・彫刻・音楽・演劇など。

げいじゅついん【芸術院】
芸術家の長老を顕彰する、文化庁所属の機関。

げいじゅつか【芸術家】
〔芸人と違って〕芸術作品を創作し、芸術活動をする人。

げいじゅつさい【芸術祭】
文化の日を中心にして行われる芸術の行事。

げいじゅつしじょうしゅぎ【芸術至上主義】
芸術はそれ自身のために存在するもので、他のものの手段として存在するものではないという主義・主張。

げいじゅつせい【芸術性】
1.芸術(作品)として評価したときの味わいの豊かさや完成度の高さ。「他人の肖像画で何かの記念に描かれたものには芸術性が薄いようだ」
2-A.芸術という名に値するかどうか、芸術的に優れた制作・演奏が可能かどうか。「その作品を盗作と見るかどうかについて陶芸家側は、作品の芸術性にかかわる〔=芸術でありえるか、それとも失格するかの〕問題だとする」
2-B.その芸術分野(作品)ならではの趣やその芸術家特有の感覚・傾向。

げいじゅつてき【芸術的】
芸術と見なすことが出来る(としての性質を持つ)様子。「芸術的な評価」

げいじゅつひん【芸術品】
芸術家の、卓越した精神活動と高度の技術によって支えられた作品。「彼の料理は、芸術品と言わざるをえない」

新明解国語辞典第5版 著者:金田一京助 発行:三省堂より引用。
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以上のように、芸術の定義は記されています。

これらの定義から芸術というのは人間の活動を包み込む、とてつもなく大きいもののようだと感じます。

しかし辞書の定義だけで分かるものではないでしょう。

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